外壁メンテナンスの3つの要素

外壁は建築のイメージの大きな部分を占めるのでメンテナンスをきちんとしておかないと建物のイメージを大きく損なうこともあります。もちろんイメージだけでなく外壁が傷んだまま放置しておくと下地や構造にまで影響が及び安全性の低下にもなりかねません。外壁のメンテナンスはイメージだけでなく定期的にきちんとしておくことは長く使う意味でも大切なことです。

 

外壁のメンテナンスは大まかに3つの要素があります。一つは表面上の汚れ、二つは外壁材の劣化などによるひび、割れ、それに外壁材の退色による劣化です。それぞれ汚れは高圧洗浄、ひびはシール打ちやパテ埋めなど、退色は塗装という方法でメンテナンスを行うことになります。

まず外壁材の汚れは高圧洗浄で洗い落とすことが基本です。外壁は雨風にさらされていて砂ぼこり、土ぼこりなどが風で運ばれてたたきつけられて外壁にへばりついて汚れます。そういった汚れをとるには水圧の高い高圧洗浄が効果的です。比較的外壁材がしっかりしている状態ならこの高圧洗浄だけでも十分にきれいになり、見違えるように汚れが落ちます。土砂だけでなく、苔などが生えて緑になった外壁にも有効です。汚れをとるということは外壁メンテナンスでも一番基本的なところです。汚れによって外壁の状態がわからないことがあるので汚れをしっかり取ることで次のメンテナンスにつながります。きれいになった外壁で本当にどこまで傷んでいるのかがはっきりしてきます。

次にひび割れなどに対するメンテナンスです。確かにひびが大きく目立つものはイメージも大きなダウンですがそれ以上に、ひび割れを補修することは他の二つの要素と比べても建築の寿命や構造体力にも影響してきます。構造に影響してくるので、メンテナンスが外壁だけでなく大掛かりになり、そうなる前に手当てすることが大切です。外壁は建物を覆っているものなのでその中には建物を支えている壁や柱があります。外壁にひびがあるとそこにまで雨水が侵入して腐食が広がると建物の構造自体に大きなダメージを与えることになります。外壁材や程度によってもひびのメンテナンスもいろんな方法があります。外壁材そのものがタイルであったり、モルタル仕上げやコンクリート打ちっぱなしであったり、サイディングであったり、木造の板壁であったりと様々です。塗り仕上げのものはモルタルで補修することも多いですし、ひびをシールで埋める方法が多く取られます。タイルやボード、板などは部分的に貼り替えることも多いといえます。ひびにも深さの浅いものから深いものまであり、中に空洞がある場合などは注入して埋めるというメンテナンスも必要となってきます。

最後にメンテナンスの仕上げで外壁塗装があります。洗浄やひびの補修でメンテナンスの大部分はできていますが、塗装によりさらに効果的に維持できます。塗装することにより、汚れに強くなったり、ひびの発生を軽減できたりします。腐食を防いだり、防水効果を発揮したりと外装を仕上げる以上に機能的なものを含んでいます。そしてなんといってもイメージががらりと変わるのが外壁塗装の色です。建築の塗装は実際にはそれほど幅広くはありません。だいたい白いいろからベージュや茶色、グレー、黒と言った無難な色が選ばれます。それでも暖かいベージュからシックなダークグレーに換えると引き締まった印象になりますし、逆に濃い色の壁から白っぽい色に変わると明るい印象になります。外壁塗装をするだけでも建築そのものがかなりリフレッシュした状態になります。塗装は色だけでなく、表面処理などもいろんな種類があり、風合いも楽しめるのでメンテナンスの時に換えてみることもできます。